万城目学さんの『とっぴんぱらりの風太郎』
文庫化を心待ちにしておりましたが、遂に文庫化されました。
まだ上巻を読み終えたばかりなのですが、万城目節炸裂の主人公です。
万城目作品の主人公って、少し変わっているというか、ちょっと斜に構え飄々としているようで、どこか抜けている。
とそんな印象を持っています。
で、今回の『とっぴんぱらりの風太郎』も主人公は冴えません。
ただ、物語が進み中盤になる頃には、主人公の成長を感じ引き込まれて行きます。
万城目作品には、少し抜けた主人公を支える脇役が魅力的なんですが、今回も面白い相方の『黒弓』がいます。
さらに、物語の核をにぎりそうなキャラにヒロイン!?
と読み始めたら、なかなか読むのが止められません。
ちょうど真田丸でやっている時代背景とも合致するので、今、戦国時代のお話を出すのはタイミングが良いなーと思いました。
ついつい、出て来る名前を検索し、Wikiを見てなるほど!となったりしてます。
そうして読むとより、物語に深く入れるのでお勧めですよ!
下巻になると、怒涛の展開が待ち受けています。
上巻では頼りなかった風太郎の成長が感じられます。
そして、壮大に展開される物語絵巻。
先が気になる怒涛の展開。
ニート忍者の風太郎から目が離せません!
最後は万城目作品を読んでいる方ならニヤリとする展開へ。
読み終わったらグッとくる『とっぴんぱらりの風太郎』
お勧めです!
【作品紹介】
天下は豊臣から徳川へ──。重なりあった不運の末に、あえなく伊賀を追い出され、京(みやこ)でぼんくらな日々を送る“ニート忍者”風太郎(ぷうたろ う)。その人生は、1個のひょうたんとの出会いを経て、奇妙な方向へと転がっていく。 やがて迫る、ふたたびの戦乱の気配。だましだまされ、 斬っては斬られ、燃えさかる天守閣を目指す風太郎の前に現れたものとは──
「BOOK」データベースより
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