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福田和代 東京の地下を舞台にしたクライシス小説『東京ダンジョン』

2019-06-08

福田和代さんの『東京ダンジョン』タイトルに惹かれて買ってみました。

地下鉄、全線緊急停止!!
地下鉄の新線開業を間近に控えたある日、保線作業員の的場哲也は、勤務中にトンネルの中で怪しげな人影を見つける。またインターネット上でも、東京の地下に「地底人」が出現するという噂が飛び交っていた。そんな中、的場は母から、弟の洋次が鬼童征夫なる経済学者が主宰する怪しげな勉強会に通っていると相談を受ける。事情を探るために鬼童の講演会に出かけた的場は、そこで意外な人物を見かけるのだが……。
東京の地下鉄や地下街に爆弾を仕掛け、「東京の地下を支配した」と宣言する、テロリストたちの意外な正体と、その目的とは何か? 複雑怪奇な地下迷宮(ダンジョン)と化した東京の地下を舞台に繰り広げられる攻防。警察や的場たちは、果たして地下鉄を、そして東京を守れるのか。『TOKYO BLACKOUT』『迎撃せよ』『怪物』などが話題の、クライシス小説の旗手が描く、緊迫のサスペンス。

物語の前半戦は、たしかに謎が謎を呼ぶ展開で、グイグイの作中に引き込まれます。

中盤くらいまで進むと、なんとなく展開が読めてきたのですが、ちょっと自分が思っていた展開とは異なる物語でした。

引用文のような地下街でのテロリスト達との攻防というよりは、現代のインターネットを利用した戦いという印象でした。

手に汗握るクライム小説というよりは、今の時代を反映したリアルな小説と思いました。

話しのなかでは、Facebookやツイッター、動画投稿サイトとまさに今のツールが描かれています。

そんなツールのリアルさも気になったのですが、それよりも10代、20代の世代のリアルが描かれているのが印象的でした。

クライム小説として期待すると、物足りなさがありましたが、今のリアルを知る小説としては楽しめました。